イオンの価数が大きいほど、また、イオン半径が大きいほどイオン交換基との吸着が強くなります。疎水性のイオンでは疎水性基材との吸着が起こるため、物質ごとに充填剤との吸着に強弱が発生します。その結果、分離に時間差が生じイオン成分の分離が可能となります。
他の分離方法としては、解離度や疎水性度の違いにより分離を行うイオン排除分離、移動相に目的イオンとイオン対を作る試薬(イオンペア試薬といい、疎水性を有する)を添加し目的成分とイオンペアを形成させ疎水性化合物として分離を行うイオン対分離などがあります。
また、検出器で代表的なものは電気伝導度検出器です。
カラムを通過して出てきた溶液(溶媒+分離された試料液)は電気伝導度を測定することで検出されます(イオン濃度と電気の流れやすさは比例するため、「電気が流れやすい」=「イオン濃度が高い」ということになります)。
電気伝導度検出器以外では、溶液の吸光度を測定するUV/VIS検出器(UV:紫外線、VIS:可視光線)、電極表面で起こる酸化・還元の際に流れる電気量を測定する電気化学検出器などがあります。